皆さまどうもこんにちは
今回はブラウンバッグ運動についてお話したいと思います
ブラウンバッグ運動とは?
ブラウンバッグ運動とは,患者が日常的に服用している医療用医薬品,OTC,サプリメントなどすべてを薬局薬剤師が確認し副作用や相互作用の危険性などを点検することで,潜在的な問題を早期発見・早期対策につなげる取り組みのことです。
簡単に言うと家の薬見てあげるから薬局に全部持ってきてね
という取り組みのことです。
どんな活動?
こんな袋をお渡しして次回その袋ごと薬を持ってきてもらう
袋は正直なんでも良いがシンリョウではこんなのを販売しています
薬っぽいデザインが良いですよね
欲を言えば薬手帳を入れられるスペースがあると良いのともう少し大きく持ちてのしっかりしたものがよい
メリットは?
とりあえず思いつくのを羅列しました。
- 家の眠っている薬が何か分かる
- 飲み方や使い方がわからなくなった薬を教えてもらえる
- 市販薬や医療用の薬との飲み合わせを確認してもらえる
- 飲める薬か飲めない薬か調べてもらえる
- 無駄な薬かなくなる
- 患者の服薬状況の把握ができる
- 服薬上の問題点や改善方法を考えられる
- 患者の囲い込みが出来る
- 医療費削減に貢献できる
- 加算に繋げられる
全国の残薬の金額
滋賀県薬剤師会が2014~15年に調査した結果によると
全国の残薬薬剤費が年8744億円、そのうち6523億円に活用の余地ありと推計されたそうです。
薬代勿体ないですよね…
薬剤師がやることは?
実際にやるべきことは何でしょうか?
とりあえずブラウンバッグによる残薬を持ってきてくれたときに薬剤師がやることを羅列しました。
- 使用可能な薬かどうかを分別する
- 薬の服薬状況の確認
- 残薬調整してあげる
- 薬が飲めない理由を確認して飲める状態にしてあげる。(1包化、お薬カレンダーなど)
- 必要に応じて医師へフィードバック
薬剤師の手間賃はもらえる?
医療費減ることには協力的な審査機関
このブラウンバッグ関連で算定出来そうな加算をピックアップ!
- 重複投薬相互作用等防止加算残薬以外
- 重複投薬相互作用等防止加算残薬
- 服薬情報提供料2
- 外来服薬支援料
- 服用薬剤調整支援料1
- 服用薬剤調整支援料2
- かかりつけ薬剤師
- 居宅療養管理指導
結構な数のものが出ていますね!
詳しく記載はそのうち記事にしますのでさわりだけ
重複投薬相互作用防止加算
処方箋と一緒に残薬を持ってきた場合
残薬を確認し疑義照会。調整出来れば重複残薬の30点が算定出来ます。
持参薬との相互作用が懸念される場合は疑義にて処方医へ提案。
この流れで重複残薬以外の40点が算定出来ます
服薬情報提供料
医師へフィードバックすることを患者へ確認&同意は必要ではありますが
薬の残薬状況を確認してトレーシングレポートを記載すれば算定可
飲めている場合→残薬持参され、しっかり飲めていることを記載
飲めていない場合→次回処方時、残薬調整の依頼と飲めない理由とその対策や提案事項を記載
外来服薬支援料
残薬がたくさんあり飲めていないと判断した場合
飲めるように一緒に考えてあげる薬剤師が必要な薬剤師だと思います
患者が分かりやすいように工夫してあげてください。
最終的にずっと飲めない状態がつづいても困るためどういう対策をしたのか、今後どうしていくのがいいのか医師への報告は必要です
例として1包化が必要と判断した場合あげます。
処方箋なしで持参薬を持ってきた場合
持参薬をまとめて1包化し飲みやすい状態にしてあげる
処方箋なしでも出来るのがこの加算の最大のメリットですね★
それだけで外来服薬支援料が算定可能になります
処方箋と持参薬を一緒に持ってきた場合
- 複数の処方箋をまとめてひとつになるように1包化した場合
- 処方箋と持参薬をまとめて1包化した場合など
算定可能になります。
ただし1包化加算と同時算定はできないため場合によっては1包化加算よりも安くなる場合があります。
こっちの方が大変なのに使いどころが難しいのが難点ですね。
服用薬剤調整支援料1・2
薬が分からなくなるほど残ってしまうなら1包化の提案も必要だがそもそも薬の数自体も減らすべき案件だと思う
薬効も重複しているものが出てきそうなものでもある。
どちらにしても減薬の提案をトレーシングレポートを記載しましょう
6種類以上薬が出ていた状態から2種類減薬した状態が1ヶ月続いたら1
他院と同じ成分被ってるのでどっちか減らしましょうと提案したら2
日頃から門前なのであれば提案しやすいように病院側と交流を持つようにするのがいいですね
かかりつけ薬剤師
そこまでその患者さんと向き合えたらかかりつけ薬剤師とれると思います
同意書を記載してもらい次回以降もよく相談に乗ってあげてください
居宅療養管理指導料
家族がいつも来ている
薬の管理が怪しい
と判断した場合、ご自宅まで行って管理した方がいい場合もある。
状況に応じて処方医へ提案しましょう。
介護保険の有無やひとりでの受診が難しいなどの条件はありますが基本的に在宅開始のきっかけになると思います
かかりつけ機能?
厚生労働省より
- 「健康サポート薬局のあり方について」
- 「患者のための薬局ビジョン」
というものが公表されました。
前者は、かかりつけ薬剤師・薬局の機能に加えて、積極的に地域住民の健康づくりをサポートする薬局を「健康サポート薬局」と表示可としたもの。
後者は、すべての薬局がかかりつけ機能を持つことをめざしましょうということで
- 立地(門前)から機能性の薬局へ
- 対物業務から対人業務へ
- バラバラから一つへ(複数からひとつの薬局へ)
という方向性で中長期的に薬局を再編する道筋を示したものです。
つまり
かかりつけの機能と地域住人に対する健康サポートが出来る薬局を目指していきましょうということです。
やるなら今が狙い目
ブラウンバッグ運動はかかりつけ機能の強化には必要不可欠な活動になります。
健康サポート薬局を目指すのであればブラウンバッグの設置は義務です。
2020年現在、やるなら今が狙い目です。
理由はレジ袋が有料化されるからです!
ちなみにブラウンバッグは有料化対象の袋ではないのでお金をとる必要はありません
どうせレジ袋有料化になるならさっさと有料化してこっちに力を入れたほうがいい
「レジ袋が全国の薬局でも有料化されました」
「薬局で代わりに袋を貸出しますので次回この袋ごと持ってきてください」
「薬は常にこの袋に入れておけば震災のとき避難するときもとっさに取れるので役にたつと思います」
「薬ごと持ってきてもらえれば飲み合わせの確認や残薬調整などこちらで先生と確認しながら調整しますよ」
こんな感じの話ができれば悪い気はしないですよね!
是非とも皆様の薬局でも試してみては如何でしょうか!
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他にもたくさん記事を書いていく予定ですのでよろしければご覧いただけてたら幸いです★
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